井戸達士さん|Satoshi IDO
井戸達士さん|Satoshi IDO
合格スクール | Purdue University Duke University |
留学先(国) | アメリカ |
専攻(メジャー) | Statistics |
職業 | 上智大学 |
今回インタビューにご協力頂きました井戸さんは、経営学出身ながらとてもハイレベルな数学知識やスキルが問われる統計学(Statistics)の分野で米国の名門大学に合格されました。今回はパデューやデューク大学といった名門大学に合格されたその道のりを伺うことが出来ました。
※当日のインタビュー会場は弊社コンサルティングルーム(個室)となります。またお写真撮影時以外はマスク着用、及び換気など徹底し感染症対策のもとインタビューにご協力頂いております。
Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?
Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?
僕は学部時代、経営学を専攻していたんですが、交換留学に行った時に留学先の大学で初めて統計学の授業を履修したんです。その時の授業が経営と統計を融合させた内容でとても興味深く、面白くて、すっかり統計という分野に魅了されました。
この分野は今、とてもホットで将来性のある分野なので、更に学びたいのならば自分で学ぶよりもしっかりと大学院で学んだ方が良いと思い、大学院留学を考え始めました。
留学先のカウンセラーさんにも相談してみましたが、この分野だと現地の大学生も大学院にそのまま進学されるケースが多いようでしたし、周りの方からもそういったアドバイスを頂きました。
もちろん日本でも統計分野を学ぶ事は出来ますが、僕の興味としてはいわゆる伝統的な“統計学”というよりは、より応用的な、特にビジネス分野への応用統計学でしたので、そうなると日本よりも海外の方が学べる大学が多くなります。
あと、交換留学時代に感じた悔しさをリベンジする為にも日本よりは海外大学院で学びたいという気持ちが強かったですね。
僕が留学していたシアトルは起業家の方が多い地域で、起業学の授業で出た課題に“自分の好きな起業家の方のインタビューを取る”という課題があったんです。その課題の為に僕は何人もの方にインタビューの依頼をしましたが、なかなかOKが貰えませんでした、、。
でも同じグループのネイティブの学生は僕が断られたうちの1人の方からからOKを貰えた事を知って、とても悔しかったんですよね、、(苦笑)。もちろん依頼の仕方や英語など様々な問題があったんだと思いますが、留学生としてもう一度行って成功したいという想いを強く感じました。
Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?
Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?
交換留学から帰国した時には既に大学院留学をしたいという気持ちは固まっていたので、2カ月位かけて何が必要なのかをリサーチして、それから親の説得にいそしみました(笑)。
合格までのパスを3パターン程度設定して、それぞれに細かくいつまでに何をするかプランを作成し、スライドでプレゼンしました。
両親からの許可をもらってからは、統計学で大学院留学を目指す場合に必要とされているものを確認して、そこで必要とされている数学や基本的な統計学の知識を付ける為に、半年間大学を休学しました。この期間はもちろん必要な知識を身に付ける為ではありますが、同時に本当に統計学を勉強したいのか、可能なのかを確認する為でもありました。
半年後に大学に復学してからは、出願時に求められている科目を証明する為に履修登録をして、形に残る勉強を進めました。
そういった準備を進めた上で、出願する年の春位にこちらでお願いして更に本格的に準備、例えば出願校の決定や出願書類の作成などを進めていきました。
Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?
Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?
いくつか基準はありましたが、やはり世界的に高く評価されている大学院で学びたいという条件は重要視したかったので、ランクの高いアメリカ、イギリス、オーストラリアで勉強したい分野を持っている大学をリサーチして頂き、その中でも更に出願条件やカリキュラム内容を検討して絞っていきました。
国としては留学経験のあるアメリカは安心感や馴染みもありますし、せっかくならばこの分野で先進的な国の大学院で学びたいという気持ちもあったので、アメリカをメインで考えました。
日本の野球選手がメジャーリーグを目指すのと一緒ですよね(笑)。そういった条件で出願校を絞っていき、最終的に合格の可能性などもご相談しながら出願校を最終確定させました。
Q4. 留学のご準備で大変だったことや、逆にこの期間を経て得られたものなど、印象に残っていることがあったら教えてもらえますか?
Q4. 留学のご準備で大変だったことや、逆にこの期間を経て得られたものなど、印象に残っていることがあったら教えてもらえますか?
そうですね、、やはり大学院留学先として統計学を目指した事でゼロベースから準備を進める必要があったので、思い返すとそこがしんどかったですかね、、。
統計学は当然数学をベースとした分野ですので、多くの大学院で関連した学位や基本的な科目履修が求められます。
学部が経済学などの場合は関連性がありますが、僕の場合は経営だったので、周りにもそういった道に進んだ方がいませんでしたので情報戦という面や基礎知識という面でもハンデがあったと思います。
特に僕は数学が得意だから統計を選んだという訳ではなく、興味で選んでいるので、そこもあると思います。
ただ初めての分野で数学や統計系のクラスについて行けたのは、半年間独学で勉強した経験がベースになっていると思うので、それは良かったと思います。
もともと僕は真面目な性格ではあるものの、コツコツと継続的に何かをやり続ける事が得意という訳ではありませんでした。
でも今回の大学院留学準備においては、父を説得する為に立てた計画をコツコツと1つずつこなしていき、最終的に合格を得る事が出来たので、とても自信に繋がりました。
あと準備の中で得られた事としては、エッセイで得られた自覚かなと思います。エッセイを様々なアドバイスを頂きながら創っていく中で、当初の“統計学をビジネスに活かしたい”というフワッとした自分の希望や想いが、誰が聞いても“なるほどね”と言って頂ける様なレベルまで落とし込み、それを形にする事が出来ました。
この経験によって、更に自分のやりたい事の自覚や明確化に繋がったと思うので、その機会を得られた事は本当に良かったです。相手を文章で納得させる為には、ごまかしは効きませんからね(笑)。
Q5. 色々なご経験を経てまもなくご出発を控えていらっしゃいますが、留学中、留学後の抱負や今の心境をお聞かせ頂けますか?
Q5. 色々なご経験を経てまもなくご出発を控えていらっしゃいますが、留学中、留学後の抱負や今の心境をお聞かせ頂けますか?
今は本当に、“ワクワク”と“怖さ”が混じっていますね、、
この3年位ずっと夢描いていた計画が叶い、交換留学中に感動した、優秀な教授の熱量のある授業を、モチベーションの高いクラスメートと一緒に履修するという経験がまた出来るわけですからね。
そして、それは自分の夢である“日本企業の国際競争力を、統計学を使って支援していく”という目標に一歩近づけるわけですから。
ただ一方で、世界から沢山集まってくる優秀なクラスメートの中で、きちんと授業についていけるのか、という不安ももちろんあります、、(笑)。
留学中は学びももちろんですが、交友関係をできるだけ広めたいです。
進学を予定しているパデュー大学は起業家の方はそこまで多くはないかもしれませんが、優秀なエンジニアの方などが多くいらっしゃると思うので、出来るだけ幅広い方々と繋がりを持ちたいと思っています。
また、パデュー大学は沿岸部の大学と比べて日本人の生徒さんが少なく日本の文化が浸透しにくい環境かなと思うので、学内でジャパンフェスティバルとまではいかなくとも、日本文化を伝えられる様な機会が作れればなと思っています。
学外でも、インディアナポリスではそういったイベントが開催されている様なので、出来ればそういった機会も活用したいですね。
卒業後は、まずしっかり統計のビジネス分野への応用を実践している海外の企業へ就職をして、勉強をしながら経験や知識を積みたいです。
更に将来的にはそういった実績を活かして日本企業のシステム改革などに貢献していきたいなと思っています。
Q6. 最後に、現在大学院留学を目指されていらっしゃる皆様へアドバイスやメッセージなどございましたらお願い致します。
Q6. 最後に、現在大学院留学を目指されていらっしゃる皆様へアドバイスやメッセージなどございましたらお願い致します。
僕の好きな本に“True North”というハーバード大学のビジネススクールの教授が書かれた本があります。
その本の中では、多くのビジネス成功者の方が、名声や富により徐々に方向を誤ってしまうという事があるけれど、”本当に自分の希望や夢=本当の北“ に向かって進むという事が一番重要だという事が語られていて、僕はその本の教えにとても感銘を受けました。
自分のやりたい事や夢に向かって最初は進んでいても、色々周りのガヤが聞こえてきてしまう事って本当に沢山あると思うんです。
でもそれを気にせず自分にとってのTrue Northに向かって必要な事をコツコツと続ける事で、必ず行きたい方向に向かえると思います。
僕もそれを実践して今回希望の大学院より合格を頂く事が出来ました。なので、皆さんも本当に自分の進みたい希望や夢を見失わずに向かって頂きたいと思います。
進みたい方向が見えない方は、ボランティアでもインターンでも何でも良いと思うので、色々興味のあるものを経験してみられると良いと思います。
僕も交換留学前はそうでしたが、あまり大学の授業を面白いと思う事が出来ず、インターンを沢山やっていました。
ネットや情報収集だけではなかなか自分の本当の気持ちを見つける事は出来ないと思うので、色々なものを見たり感じたりする事が重要かなと思います。