California Institute of Technology

California Institute of Technology
カリフォルニア工科大学校

カリフォルニア工科大学（California Institute of Technology、通称Caltech、カルテック）は、アメリカ合衆国を代表する、ひいては世界を牽引する研究・技術の中枢機関の一つとして広く知られています。カリフォルニア州パサデナ市に位置する私立大学であり、ロサンゼルス中心部からは北東へ約19キロメートルの距離にあります。パサデナはロサンゼルス大都市圏に属しており、比較的落ち着いた環境の中で勉学に励むことができるでしょう。

カリフォルニア工科大学の起源は1891年に創立されたスループ工業学校に遡りますが、1907年に科学技術に特化した教育機関としての性格を明確にし始め、その後、第一次世界大戦後の1920年に現在のカリフォルニア工科大学という名称に変更されました。この改称は、単なる名称の変更に留まらず、教育・研究機関としての方向性を明確にする重要な出来事でした。

カリフォルニア工科大学は少数精鋭教育を特徴としており、学生数は約2,000人と比較的少数です。その内訳は学部生が約1,000人、大学院生（主に博士課程）が約1,000人となっており、大学院生、特に博士課程の学生が多数を占めている点が大きな特徴と言えるでしょう。この少人数制により、教授陣と学生間の密なコミュニケーションや、きめ細かい指導が実現されています。

カリフォルニア工科大学は、学士号から修士号、そして博士号に至るまで、幅広い学位プログラムを提供しています。教育・研究体制は、以下の6つの主要な学部に編成されています。

化学・化学工学部 (Division of Chemistry and Chemical Engineering)
工学部 (Division of Engineering and Applied Science)
地質惑星科学部 (Division of Geological and Planetary Sciences)
物理・数学・天文学部 (Division of Physics, Mathematics and Astronomy)
生物・生物工学部 (Division of Biology and Biological Engineering)
人文社会科学部 (Division of the Humanities and Social Sciences)

これらの学部は、それぞれが最先端の研究分野をカバーしており、世界的な研究成果を生み出しています。特に、科学技術分野においては、常に全米トップクラスの評価を受けており、マサチューセッツ工科大学（MIT）と並び称される名門校として知られています。