国際化が急加速。

ヨーロッパの大学院への留学を検討する場合、まず考えなければいけないことは現地の言語で学ぶか英語のみで学ぶかということです。

もちろん現地の学校は通常現地の公用語で授業は全て行われますので、第二言語を英語としている日本人には第三言語を学ぶ必要があるということになります。しかしヨーロッパの大学院では昨今の急激な国際化により全て英語で履修できるコースが非常に増えてきています。

特徴

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卒業までのスケジュール

イギリス以外のヨーロッパ(オランダ、ドイツ、スイスやフランス等)の大学院を検討する際進路は大きく2つに分かれます。1つは現地の言語を習得し、現地の学生が通うコースに入学する方法です。その際最も重要なことはスペイン語やフランス語といった言語を現地の学生と同じレベルで使いこなす必要があるということです。もう1つの方法は、英語で授業を行っているコースに進学する方法です。特にオランダ、ドイツ、スイスやフランス等の大学院では、英語で受講を開講している学校も多く、そういったコースに進学すれば現地の言語は生活に困らない程度習得していれば問題ありません。今回はこういった英語ですべて履修できるコースを対象に解説していきます。

1~2年間で終了するヨーロッパの大学院

主にオランダの大学院は通常イギリスと同様1年間で修士号が取得可能です。ただコースによっては稀に2年間のコースもあり下記はモデルケースとなります。オランダ以外のヨーロッパの大学院で開講されているコースは一般的に二年間で終了します。

一年コース(主にオランダなど)
秋学期(Fall Semester)冬期学期(Winter Semester)夏学期(Summer Semester)
9月(入学)~ 12月1月~ 5月6月~ 8月
基礎科目専門科目修士論文作成→卒業
一年目
二年コース(主にドイツ、スイス、フランスなど)
秋学期(Fall Semester)冬期休暇(Winter Break))春学期(Spring Semester)
9月(入学)~ 12月1月2月~ 5月
基礎科目冬休み専門科目
一年目
夏季休暇(Summer Break)秋学期(Fall Semester)春学期(Spring Semester)
6月~ 8月9月~ 12月2月~ 6月(卒業)
夏休み(インターンシップ)専門科目(ゼミ等)専門科目→卒業
二年目

特徴

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英語で履修可能なコースが多彩

イギリスを除くヨーロッパの大学院では、各国の言語ではなく英語で授業を全て履修することのできるコースが数多く開講されています。例えばスペインの ESADE やフランスの Insead、ESSEC 等は世界的にも有名なビジネススクールですが、全て英語で授業は行われます。

またオランダはそのお国柄や歴史にも裏づけされた環境科学、国際関係学等のコースで幅広く英語で履修できるコースを開講しています。そして国連機関やその他国際機関が多く集まるスイスでは、昨今注目を集めるSDGsに関するコースが、加えて第五次産業革命に向け産学連携プロジェクトを国家レベルで進めるドイツでは、コンピュータサンエスを中心に工学系コースが数多く開講されています。通常こういったコースは全て英語で授業が行われるので、現地の学生だけでなく非常に国際色豊かなことも特徴です。こういった各国の世界をリードする分野を専門に学べることが特徴です。

特徴

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学費が他国と比べると安い

ヨーロッパの大学院で開講されているコースの学費は、北米やイギリスなどに比べると非常に経済的です。最も高額なオランダでも年間200~300万円程度ですが、ドイツの公立の大学院はでは授業料無料のコースも提供されておりますし、スイスでも年間50万円程度で通うことが出来ます。

ただ前出のフランスやスペインESSECやInseadといった世界有数の私立系ビジネススクールで開講されているMBAはこの限りではなく、北米などと同等の授業料を設定しているので注意が必要です。