工学系は大学院留学で人気No.1。
海外大学院で学ぶ際、日本人留学生に人気のある専攻は機械工学や生物工学、環境工学等です。生物工学は非常に専攻が細分化されていますので、希望の研究テーマを見つけることができるでしょう。また環境工学では発展途上国支援等のために水、土壌、大気等の研究を行う方が多いようです。ここでは工学系でも特に日本人留学生に人気の専攻に絞り紹介させて頂きます。
専攻
01
宇宙工学(Aerospace Engineering)
宇宙工学とは宇宙開発を目的とした工学の一分野で、主な研究対象はロケット、人工衛星、有人宇宙船です。海外大学院で宇宙工学専攻を希望する場合は、工学部出身の学生に限られます。
専攻
02
機械工学(Mechanical Engineering)
機械工学は工学の1つの分野で、安全な機械の設計をする技術習得を目的とし、熱力学、機械力学、流体力学、材料力学を学びます。また昨今では研究が進み機構学、制御工学、経営工学、材料工学(金属学)等その領域は多岐に渡ります。そして近年のコンピュータ化に対応したハードウェア及びソフトウェアに関する研究も対象としています。海外大学院で機械工学を希望する場合は、通常工学部出身であれば出願が可能です。
専攻
03
生物工学(Biological Engineering)
生物工学は海外では通常 Biotechnology と称することが多く、通常のBiology の専攻と異なるところは生物学の知識や研究を活かし、実社会に有効な利用法をもたらす技術開発を目的としているところです。
例えば遺伝子操作等の分野が挙げられますが、再生医学や薬品開発、農作物の品種改良等様々な研究を対象としています。そのため生物工学は通常農学、薬学、医学、歯学、理学、獣医学、工学等と密接に関連してくるため、生物学専攻の学生でなくても出願可能な場合が多いのも特徴です。分子生物学や生物化学等の基礎生物学の発展とともに、応用生物学としてのバイオテクノロジーもめざましい発展を遂げており、近年最も注目される人気の専攻の1つです。
一昔前は総合大学の生物学部でも開講していることが少なかった専攻ですが、近年では北米だけでなくオーストラリア、イギリスの大学院でも幅広く開講されている専攻になりました。なお生物学または化学出身者であれば出願することが可能です。
専攻
04
環境工学(Environmental Engineering)
環境工学とは現在問題となっている様々な環境問題を解決する専門技術を学ぶ学問です。その際問題を解決する方法だけでなく、環境を向上させるための技術、知識を学ぶ学問でもあると言えます。
というと地球における自然環境問題に常にフォーカスしていると思われがちですが、昨今では環境工学の研究は非常に多岐にわたり、気象学、熱力学、建築環境工学、室内環境学、音響学、公衆衛生学、衛生工学、環境化学、環境都市工学、環境安全工学、沿岸環境学、構造安全学、風工学、化学物質学、エネルギー工学といった様々な生活向上のための環境問題を多岐に研究できることが特徴です。
通常生物、物理学、環境学、といった自然科学系の学生が出願者となることが多いですが、数学や機械工学といった工学系の学生が出願できるコースもあります。
専攻
05
コンピューター工学・情報工学(Information Engineering)
情報工学とは「情報」を工学的に管理、分析し、様々な分野で利用することを目的とした学問です。
その研究内容は非常に多岐に渡り、通常情報の発生(データマイニング、コンピュータグラフィックス等)、情報の伝達(コンピュータネットワーク等)、情報の収集(コンピュータビジョン、検索エンジン等)、情報の蓄積(データベース、データ圧縮等)、情報の処理(計算機工学、計算機科学、ソフトウェア工学)など全てコンピュータ工学(情報工学)の分野に入ります。以上のように情報工学は非常に理数学的な要素の強い学問ですので、単にプログラミングのスキルや技術があるというだけでは入学は困難です。通常理数学系の大学を卒業していることが条件となります。
ただ同じコンピューターのコースでもコミュニケーション学部で開講されているコースはそれほど出願条件が厳しくありません。