留学と就職で悩んでいます、大学院留学をする際の良い点、悪い点を教えてください。
これは特に夏あたりから非常に多くなる相談ですね。現在大学四年生、または三年生が就職が、留学かで悩むようです。両方の良い点、悪い点というのは非常に難しい問題ですが、まずは大学院留学した際の利点と欠点についてお伝えしたいと思います。
現在大学四年生で就職活動をしている方は、自分に他の学生と違った能力、もしくは特技、資格などがなくて非常につらい思いをしている方も多いのではないでしょうか?特に集団面接や、第四次面接まで課すような大企業では、卒業大学のネームバリュー以外はどんぐりの背比べ状態で、自分をアピールしたところで他の学生とそれほど変わりません。。また面接官によっては意地悪な質問をわざとしたり、期待をもたせて最終面接でほとんど落としたりと、つらい思いも耐えません。いくら一時の就職難から脱したとはいえ就職活動はつらい日々が続きます。
就職活動してもう一つ疑問に思うことは、自分は何をしたくて就職活動をしているのか、ということです。とりあえず聞いたことのある企業を端から受けてみる。また広告業界やメディア、出版、通信など、なんとなく面白そうな業界を受けてみる。でも本当に何がやりたくて就職するのでしょう?そんな思いに悩んだことはありませんか?
以上のような自分には社会に出る際に「売り」にする武器がない、または何をやりたいのか分からない。という大学三年生、四年生の就職活動を始めた学生が思う悩む苦悩を大学院留学で解決することができます。
まずは就職活動の際の面接時に痛感する自分の「売り」とは、大学院で身に着ける本物の「英語力」です。語学留学やワーキングホリデイで身に着ける英語力と違い、大学院留学の最中はプレゼンやディスカッション、グループワーク、フィールドワーク、インターンシップを繰り返すことにより、ビジネスや英語を母国語とする国における様々な団体で役に立つ本物のコミニケーションツールとしての英語力を身に付けることができます。確かに昨今英語を話せる方を増えました。ただこの本物の「英語力」を持っている方はいったいどれくらいいるでしょうか?
また、もちろん英語力以外にも大学院で自分が専攻に選んだ分野の専門知識が身につきます。例えば、ビジネスでマーケティングを専攻したら、英語でもコミニケーション能力なでなく、マーケティングのリサーチ方法や分析学、統計学といった専門知識を英語で習得することができます。この英語という「もう一つのコミニケーションツール」と、英語での「専門知識」で完全武装し、就職活動での「どんぐりの背比べ」から抜け出しましょう。
また、二つ目のやりたいことも見つからないのになぜ就職活動をする意味があるのか?という問いに関してですが、海外の大学院留学の準備をしていると将来のキャリアゴールが必ず見つかります。
なぜかというと、日本の大学院と違い、海外の大学院は、社会で本当に必要な専攻が大学院で生まれてくるのです。日本の大学院のように、アケデミック一辺倒だった教授が大学院の専攻を開講しているわけではなく、今現在社会で何が必要なのか、どういった知識、スキルを思って人間が必要なのか、という観点から大学院の専攻は生まれます。
例えば皆さんもよくご存知の「国際開発学International Development」、「国際管理学International Manegement」などは急速に進む国際化の中で生まれた新しい専攻です。また、「インターネットマーケティングInternet Marketing」、「インターネット管理学Internet Management」などは新しいビジネスの形態として確立したインターネット関連の学位として新しく開講された学位です。
つまり海外の大学院で専攻リサーチをするということは、同時に将来のキャリア探しでもあるのです。
一度は大学院留学のリサーチを行ったことがある方だったらお分かりかと思いますが、海外の大学院の専攻には必ず「この専攻は、将来~のようなキャリアゴールを目指すかたの専攻です」という記述があります。専攻をリサーチすることにより、自分の将来のキャリアの見つけることができます。海外の大学院の専攻は、自分の将来のキャリアゴールの選択肢なのです。
それでは良いところだけを述べていてもよくありませんので、では大学院留学をすることの欠点とはなんでしょうか?
それはずばり「就職が遅れる」ということに尽きるでしょう。せっかく大学に入学したのに、新卒での就職活動を放棄するということです。そんなこと別に気にしないという方も多いかと思いますが、実はこの新卒での就職活動とは非常に大きな意味があります。
新卒での就職活動は、企業側が、「うちの会社に入って育ってもらいたい、会社に入ってしっかり学び、将来この会社になくてはならない自分になってくれ」というスタンスで採用してくれます。つまり、現在の能力よりも、その学生の人間性、人柄などで採用、不採用を決めるわけです。その場合採用された学生は即戦力である必要はありませんので、会社内でしっかり研修を受け、育ってくれれば良いのです。
一方中途採用は、その時までの経験や実績などを元に即戦力の人材を求めます。求人する側のスタンスがまったく異なるのです。ただ、大学院留学は通常二年間ですので、大学卒業後すぐに大学院進学をして卒業した学生には、新卒扱いで就職活動が通常できます。何歳までの新卒扱いにするのか、ということは各企業によってことなりますので、どうしても入社したい企業があれば詳しく調べてみると良いでしょう。最近では留学生枠というものを設けている学校も少なくありません。