【コラムNo 19】 出願締切り(Deadline)はTOEFLスコアの提出締切りではない。

【コラムNo 19】 出願締切り(Deadline)はTOEFLスコアの提出締切りではない。

今回は10月下旬ということを考慮し、非常にタイムリーな話題をコラムにしてみたいと思います。特に北米の大学院で厳格に定められている「出願締切り」についてです。

皆さんの中でこの「出願締切り」について非常に誤解されている方が多いようようなので、誤解を解くためにも今回のコラムの題材として選ばせて頂きました。

 

主題にもございます通り、北米の出願締切りは必ずしもTOEFL/IELTS、GRE/GMATといったテストスコアの提出期限ではない、ということです。つまり、多くの場合出願締切り後でもこういったテストを受験し、学校に送付することが可能だということです。

 

ではいったい何の締切りなのか?

答えは「オンライン願書の提出期限」、となります。

 

北米の学校では、入学する年の1月や前年の12月など、出願締切りを入学の約9カ月以上前に設定している学校も少なくありません。通常こういった出願締切りはあくまで「オンライン願書の提出締め切り」となり、推薦状や各テストスコアといった出願者とは別の人物、団体となる第三者から届くものに関しては、オンライン願書提出後でも提出することが可能となります(通常スコアはETSなどテスト運営団体から直接送付)。

 

では、「オンライン願書を提出」する、とは何を意味するのでしょうか?

 

これは厳密にいうと各学校によってオンライン願書で記載する内容やアップロードする資料などは異なりますが、一般的にはオンライン願書を提出するためには下記が必要となります。

 

1 英文履歴書

2 英文エッセイ(志望動機書・研究計画書など)

3 英文成績証明書及び卒業証明書

4 推薦者の情報(お名前、所属、メールアドレスなど)

5 各テストのスコア情報(Subスコアや受験日など)

 

以上のように、英文履歴書や英文エッセイについては、オンライン願書にアップロードする必要があるため、すべて出願締切りまでに完成させる必要があります。また、昨今はほとんどオンラインにて推薦状も提出するため、オンライン願書に推薦者情報を入力する必要もあります。そのため、出願締切りまでに推薦者には打診を済ませ、推薦状作成及び提出の許可を取っておく必要があります(しかし提出期限ではないので、オンライン願書提出後に通常推薦状の提出は可能となります)。

 

最後にスコアですが、通常このテストスコアは記入しなくてもオンライン願書の提出は可能です。また、オンライン願書提出時のスコアを記入し、願書を提出しても、通常その後テスト受験後新しいスコアを提出することが可能です。その場合合否が出ていなければ、通常審査対象となるスコアを書き換えてもらうことができます。

 

以上のように、出願締切りが非常に早い時期に設定されていることが特徴的な北米の大学院ですが、多くの場合この出願締切りはテストのスコアや推薦状の提出期限ではありません。そのため、出願締切りから逆算しテストの受験が不可能なケースや、出願締切り時点でのスコアが低いことが原因で出願を諦めてしまうことはありません。

 

もちろん学校によっては出願締切り時と同時にスコア提出を課している学校もあるので注意が必要ですが、そういった学校は少数であるため、今の時期(入学前年の10月頃)に目標スコアが取得できていなかったとしても、まずはオンライン出願をできるだけ早く完了させ、その後スコアを提出するというスケジュールを検討することが可能です。

 

ただオンライン願書の提出にはほとんどのケースで履歴書やエッセイの提出は求められますので、むしろそういった書類の完成度を上げることが直近の目標となる方も多いと思います。

 

これからの季節は2014年入学を目指す方には非常に重要な時期となりますので、以上のように出願締切りに惑わされず、できるだけ志望校に納得のいく形で出願ができるよう、細心の注意を払い出願お手続きを進めて頂ければと思います。