【コラム36】日本とのIoT共通規格が進むドイツでIOTを学ぶ。
2016年4月12日、日独がIoTの共通規格を作っていく覚書を交わしました。NHKや日経などでも大きなニュースになっていたのでご存じの方も多いと思います。
この覚書は、”「AI(人工知能)」、「ロボット開発」と共に第四次産業革命の3つの柱である「IoT(Internet of Things)」において、日本とドイツで共通規格をつくっていこうという決定が政府レベルで行われました”、という将来のキャリアを真剣に検討している皆さんにとって非常に重要なニュースだと思います。
ここで重要なことは、この覚書に伴い、「企業からの大学や研究開発法人への投資を今後10年間で3倍に増やす」と首相が発言していることです。さらに、今後コンピューターサイエンス関連の研究施設を持った大学などを含め研究拠点を5カ所以上つくり、産学連携を進めていく予定だということです。
ドイツはもともとIoTの先進国であるアメリカと国際標準化を進めていて、そこにIoT分野では遅れをとっている日本が加わることで、日本政府としては少しでもIoT技術の遅れを取り戻す考えです。日本では現在IoT技術は各企業によって異なった研究開発を進めていますが、IoT先進国であり既にアメリカとも国際標準化を目指しているドイツと連携することで、政府主導で各企業の足並みを揃え、将来的に国際標準化で先行していきたいという狙いがあると思います。
では、この日本政府が共通規格を進める、IoT技術で先行しているドイツの大学院でIoTを学ぶことは出来ないのか?という点が気になるところだと思います。しかもドイツ語での授業となるハードルが高いので、英語で開講しているコースがあれば現在大学院留学を検討している方に是非ご参考頂けるのではないかと思います。
そこで一校以下にご紹介したいと思います、
このコースは昨今非常に話題に挙がることが多いビックデータについて学び、さらにIoTにフォーカスし学ぶこともできます。また産学連携プロジェクトも行われるので、学術的な面だけでなく、職業面でも有意義なコースと言えると思います。学費はかかりますが留学生にも提供される奨学金がありますので、英語力と大学の成績、また職業経験に自信のある方は是非ご参考下さい。
Jacobs University Bremen
MSc Data Engineering
http://www.jacobs-university.de/study/graduate/programs/data-engineering
Duration: 2 years full-time
Tuition: € 20,000 per year
Scholarships: All applicants are considered for merit-based scholarships of up to € 12,000 per year.
Program Contact: dataengineering@jacobs-university.de
なお昨今ドイツの大学院では英語で開講しているコースも多く、公立大学では留学生にも授業料無料で提供しているコースもあります。上記はあくまで一例となりますので、ご興味のある方は是非ドイツの大学院も本格的にご検討されてみてはいかがでしょうか?