大学院卒業後海外就職は可能でしょうか?

せっかく海外の大学院に進学するのですから、海外でキャリアを築こうと思うのは当然のことです。

ただ、もちろん海外でキャリアを築くことは大変難しいことは言うまでもありません。日本の企業が外国人を雇うときも同じですが、外国の企業が日本人を雇おうと思えば、多大な労力や費用がかかります。大事なことは、それでも雇わせたいと海外の企業に思わせなければいけません。

例えば日本の文化や日本人としての価値観をビジネスに必要としている企業などはそういった労力を惜しまず能力の高い日本を進んで雇うはずです。また、もし貴方が大学院留学前に日本の企業で就労経験があり、その経験を買って雇ってくれる場合もあるでしょう。過去の就労経験や実績によって、その人間が会社に入ったときどの程度働けるのか、ということを雇う会社に分からせることができます。

一方日本での就労経験がない方は、雇ってくれる会社に対して、貴方がどの程度働けるのか、ということを証明することができません。ただでさえ外国人を雇うということは会社にとって相当大変なことなのですから、会社に入ってからできることが図れない外国人を誰が雇うでしょうか。これが一般的に大学院留学は就職してからの方がよい、または日本での就労経験がないと海外就職は難しいと言われる所以です。

ただ本当に海外でのキャリアは日本での就労経験がないと築けないのでしょうか?そうとも限りません。

海外大学院のプログラムには、インターンシップやフィールドワーク、現場実習などのクラスが必修で組み込まれていることが少なくありません。

例えばビジネスコースなどでは、企業研修が含まれているコースも数多くありますし、心理学や国際関係学などでは、病院やNPOやNGOなどの機関で実際に現場実習を受けることもあります。環境学などでは、実際に発展途上国に言って環境問題のリサーチを行うフィールドワークのコースも開講しています。

もし貴方のコースにそういったプラクティカムなコースが入っていなくても、大学院内の就職課や、留学生オフィスを利用しそういった機会を自ら探すこともできます。このように大学院のプログラム中にインターンシップや現場実習を踏まえて現場での経験を積み、就職活動に活かせば、例え日本で就労経験がなくても海外でキャリアを築くチャンスが生まれてきます

現在、アメリカ、オランダ、ドイツなどでは現在大学院卒業後に一年間有給で働ける制度が確立されていますし、オーストラリア、ニュージーランドでは大学院卒業後にワーキングホリデイビザに切り替えれば現地就職が可能(ワーホリの制約内)です。

卒業後には道は開けているのです、その道を進めるか否かは、大学院在学時代に何ができるか、ということではないでしょうか。是非日本で就労経験がなく、新卒で海外大学院進学を目指す皆さんも海外でキャリアを築けるよう頑張ってみてください。