選択の重要性

留学の成功可否を決める、TOEFL or IELTS。

留学先(国)によって必要な英語力は異なります、ここでは分かり易く各国の出願条件として設定している英語力について解説しています。

TOEFL or IELTS?
これは皆さんの留学を成功させるうえで最も重要なファクターです。

ヨーロッパやオセアニアの大学院は IELTS を TOEFL の代わりとして出願が可能です。また昨今では北米でも IELTS で出願可能な学校が増えました。現在では北米のトップスクールもほぼ全て IELTS を受け入れています。では TOEFL と IELTS どちらが簡単なのでしょう。

英語力

01

TOEFL/IELTSの難易度

現在行われている TOEFL iBT と IELTS を比べるのであれば、 IELTS の方が難易度は低いと言えると思います。

理由の1つは、日本人がもれなく苦手としているスピーキングセクションが IELTS の方が格段に簡単だからです。また、日本人が最も苦手としているリスニングセクションがIELTSの方が容易であり、TOEFLはそのリスニング力がリスニングセクションだけでなく、がライティング及びスピーキングセクションでも問われるため、IELTSと比較するとリスニング力重視の英語力判定テストと言えます。

英語力

02

難易度だけでTOEFL or IELTS を決めない

ただテスト自体の難易度が低いからといって、常にIELTSを選ぶほうが得策かというと、実はそうでもない場合があります。通常海外大学院の要求スコアは各学校ではなく各コースによって異なります。

通常一般的に発表されている TOEFLiBT と IELTS の正しいスコア相関表は以下になります。

IELTSTOEFL iBT
7.0100
6.591
6.082
5.573
※上記資料は文部科学省より公表されているCEFR対照表とETSより公表されている換算表
を元に作成しております

しかし、海外の大学院で要求するスコアは上記の相関表と異なることが度々起 こります。

上記の相関表のスコアと大幅 にずれていることが少なくないのです。なぜそういったことが起こるかとい うと、両者の運営団体が異なるためです。TOEFL はアメリカの非営利テス ト開発機関である Educational Testing Service(ETS)によって開発、運営 されています。一方 IELTS はケンブリッジ大学 ESOL Examinations、ブリティッシュ・カウンシル、IDP Education Australia が共同で開発、運営し ています。

一方は北米の組織が管理し、一方はイギリスとオーストラリアの組織が管 理しているため、横のつながりが希薄で両スコアの国際基準の相関表がない のが現状です。そのため各大学院が各コース毎に出願者に要求するスコアを 設定、公表しているのです。 下記の例をご覧ください。

イギリスA校:TOEFL100 or IELTS6.5
イギリスB校:TOEFL90 or IELTS6.0
イギリスC校:TOEFL100 or IELTS7.5
アメリカA校:TOEFL80 or IELTS6.5
アメリカB校:TOEFL93 or IELTS7.0
アメリカC校:TOEFL100 or IELTS7.0

以上を確認頂いて分かる通り、難易度を考えた時に正しく必要スコアを設 定している学校はアメリカのC校のみとなります。もちろん上記は一例です が、こういった現象が世界中の大学院で起こっているのです。

ではIELTS or TOEFLという問題に戻りますが、仮にIELTSのほうが一 般的に難易度が低いと言われているからといって、アメリカA校を出願する 時でも迷わずIELTSのほうがいいと言えるでしょうか?また、イギリスA校 でTOEFLを選ぶことほど効率の悪い方法はありません。

先にも述べたようにどちらのテストを選ぶか、ということが皆さんの大学 院留学が成功するか否かを決定づける非常に重要な要素です。「とりあえず TOEFL対策はじめました」というスタートは、自ら進んでスコア取得の難易 度の高い選択肢を選んでしまうリスクを抱えることになります

また、上記の 例のように国をまたいで学校選びをすれば、有利な条件を見つけられるメリ ットがあることも忘れないでください。

選択の重要性